⭐︎あなたは、ずっと愛されている ~ 祖母の最期に、私が感じたこと ~

こんにちは。桐鶴 紗衣です。今日は、私自身の、個人的な体験、そして、そこから得られた、かけがえのない気づきについて、お話ししたいと思います。

このお話が、大切な誰かを亡くし、深い孤独や、悲しみを感じている方の、心の支えとなり、そして、明日へ向かう、希望の光となることを、心から願っています。

つい最近まで、私は、愛情や優しさを、与えてもらうことに、飢えていたように思います。

愛されたい、優しくされたい、守られたい…

そんな想いを、心の奥底に、抱えながら、生きてきたように思います。



私は、19歳の時に、最愛の母を、病気で亡くしました。

母を亡くした、深い悲しみ、そして、喪失感は、言葉では言い表せないほど、辛いものでした。

それ以来、私の中で、何かが、ずっと、欠けているような、そんな感覚が、常にありました。



結婚し、母となり…
私自身が、愛する家族に、愛情や優しさを、与える立場となりました。

しかし、それでもなお、私の心の奥底には、どこか、満たされない、寂しさが、常に、付きまとっていたのです。


夫が、仕事で不在の日…

まだ小さい娘が、どうしても泣き止まない日…


地元を離れて暮らしている私には、気軽に電話をしたり、気分転換に会いに行ったりできる友人も、親戚も、近くにはいません。

自分で選んで地元を離れました。
寂しくなったり、迷った時には「自分で決めたこと!」と自分を奮い立たせて走ってきた10年と思います。

ですがそんな時、
「もし、母が生きていたら…こんな時、電話して、声を聞いたりできるのかな…」と、叶わない想いを、胸に抱き、孤独感に苛まれることも、少なくありませんでした。



しかし、2年前、私に、大きな転機が訪れます。



母が亡くなった後、さりげなく私たち姉弟を支え続けてくれた母方の祖母が危篤と知らせが入ったのです。

病気などせず、天寿を全うし、静かに、息を引き取ろうとしていたタイミングでした。

時は世界中で苦労したコロナ禍…
「ようやく授かった娘もまだ見せられていないのに!!」
私は東京の住まいから幼い娘を連れて、急いで祖母の元へ駆けつけました。

苦しそうな呼吸の中、祖母は私の顔を見て
「おかえりなさい」と、精一杯の笑顔で、迎えてくれました。
年齢相応に認知症状も進んでいたので、私と分からないながらの一言ではありました。

けれどその時、私は、それまでも感じてきていた「祖母のさりげない愛情」を、はっきりと感じたのです。



数日続けてお見舞いに行きました。
「ああ…いよいよお別れの時が来ようとしているな…」
そう感じたので、最後のお見舞いの日に
「ありがとう、おばあちゃん。大好きだよ!」と耳元で伝えました。

すると、祖母のビックスマイルで答えてくれたんです。
苦しそうで、話しかけても返事ができなかった祖母が見せてくれた懐かしい、優しい笑顔でした…



そして、その瞬間、私の心の中に、これまで経験したことのない、不思議な感情が、込み上げてきました。

「あぁ…私はこんなにも愛されて生きてきたんだ…」
「今頃になって気づくなんて。私の一言でこんなにも笑顔になってくれるのに、私は…」

それは、深い悲しみ、そして、喪失感と同時に、言葉では言い表せないほどの、温かい愛情、そして、感謝の気持ちでした。


祖母の、最期の時を、共に過ごす中で、私は、いかに自分が、この祖母に、愛されて育ってきたのかを、改めて、痛感しました。


そして、祖母だけでなく、もう何年も前に肉体はなくなってしまった母からも、今でもずっと愛され続けているんだということを、心の底から実感したのです。

愛されているからこそ、私は、今、ここにいる…。



上手く言葉にできませんが、そんな確信にも似た想いが、私の心を、深く、そして、優しく、包み込んでくれました。


祖母は、最期の最後まで、私に、大きな愛を、そして、大切なことを、教えてくれました。


この経験を通して、私は、改めて、気づかされたのです。

たとえ、肉体は滅び、声を聞くことができなくなり、抱きしめてもらうことができなくなっても、愛する人との、心の繋がりは、永遠に消えることはない、ということを。

そして、私たちは、愛する人の深い愛情、そして、温かい想いに、ずっと守られ、そして支えられて生きているのだ、ということを。





今、この瞬間も、大切な誰かを亡くし、深い孤独、そして、悲しみの中にいる、あなたへ。

どうか、忘れないでください。

あなたは、決して、一人ではありません。



そして、あなたは、目には見えなくても、愛する人から、ずっと、深く、そして、強く、愛され続けています。


母を亡くしてすぐは、私も分からなかった。
20年経って、祖母の臨終に際してようやく気づけた…

温かい愛を、どうか、感じてください。


そして、その愛を、あなたの、心の支えとし、明日へ向かう、希望の光としてください。

私の、この拙い言葉が、皆さんの心に、少しでも、寄り添うことができれば、そして、皆さんが、前を向いて、歩いていくための、小さなきっかけとなることができれば、これほど嬉しいことはありません。





桐鶴 紗衣




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